居酒屋で初対面の女性を全力でべた褒めしてみました!
ノンフィクションにてお届けします。
それはある日の夜の事でした。
先日友人と居酒屋に行った時のこと。
そのお店の客席は凄く狭く、隣りの人とは常に洋服が触れてしまうぐらいの狭さである。
新鮮な魚が格安で食べれるお店で、先日レビューも書いた。《大衆酒場 魚三》
自分は生ホタルイカと穴子の蒲焼きをつまみに、熱燗を飲みつつ友人との会話を楽しんでいた。
周りのお客はほとんど男性サラリーマンでいっぱいだった。
その中で自分の左側の席には50代男性2人が30代女性1人を挟むように座っていた。
特に気にしてもいなかったのだが、隣の男性の肩が何度となく当たってきたので、あぁ良い感じに酔ってるんだな〜と思っていた。
それから間も無く、左側3人組の状況が悪くなった。
その理由は、自分の隣で程よく酔っ払っていた男性サラリーマンが、連れの女性に嫌な絡みを始めたのだ。
何て言ったのかは聞こえなかったが、女性は「マジでないわ〜」と明らかに嫌悪感を出している。
と言うか、怒っていた。
3人のやり取りからして、男性2人は女性の上司なんだろう。
女性が男性2人に気を使っていたのはわかっていたが、酔っ払い上司の絡みには明らかな怒りの態度を出したので、もう1人のまだそんなに酔っ払ってない男性までもが会話をやめて静かになってしまった。
{うぅぅ、全くもって関係のない人達だが、隣の席で空気を悪くされるとこちらまでも何か気を使ってしまう…}と自分が思っていると、酔っ払いでない男性と目が合った。
目が合ってしまったのだ。
するといきなりその男性は自分に向かって話かけてきた。
「この子可愛いでしょ〜??」と。
はい??
何なのその無茶過ぎるフリは!?
まるで女性の事をジロジロと見てたような言い方してますけど??
自分は酔っ払いの戯言と受け取り、愛想笑いで終わりにしようと思ったのだが…
『ポチっ』
ここで自分の中にある『接客業スイッチ』がオンになった!!
※接客業スイッチとは・・・ 接客業で長く働いた人がなる職業病の1つで、満面の作り笑顔、営業トークが流暢に出てくるスイッチの事。
自分に無茶過ぎるフリをしてきた50代サラリーマンは、きっともう1人のサラリーマンが酔っ払って悪くしてしまったこの空気を、打破して欲しいがために無茶ぶりをしてきたのだ!!
勝手にそう受け取ってしまった自分は『接客業スイッチ』が入り、先ほど少し横目で見ただけの女性を褒めまくった!
一瞬で考えうる限りの褒めポイントを、多少やり過ぎなぐらい褒めた!
時間にして1分足らずだとは思うが、褒めに褒めに褒めまくった!!
「いや〜 本当にお綺麗な女性ですよね〜。 さっきから友達と噂してたんですよ! こんな疲れきったサラリーマンばっかりがいるお店で、こんな綺麗な女性を見れると思わなかったよねって! どこが綺麗って、髪の毛の艶がハンパないっすね! それにネイルも綺麗にされてますしね〜! お2人に料理を取り分けてるのを見て、綺麗なだけじゃなくて気遣いもしっかり出来る素敵な女性だな〜って思ってたんですよ〜!」
(実際はもっと褒めた気がします)
『接客業スイッチ』の入った自分を誰も止める事は出来なかった。
ちょっとやり過ぎで、さらに怒らせてしまうんではないかと思ったが、自分も少しお酒が入っていた為に、思い付いた事を全て出し切った。
「はいはい。どうもありがと。」素っ気無い返事だったが、先ほどまで明らかに機嫌の悪かった女性は、少し照れながらも笑顔になっていた。
自分の褒め言葉は誰が聞いてもお世辞にしか聞こえなかっただろう。
それでも女性は機嫌を直してくれたのだ。
お世辞とはわかっていても、褒め言葉を浴びせられて嫌な気分になる人はなかなかいないんじゃないかな?
嫌味に取られないように、満面の笑みで褒めたからね。
その後は自分の友人、酔っ払いの男性も含め、5人で軽く会話を交わして店を出た。
自分としては任務完了の自己満足でいっぱいだった。
後になって
どうしておれはあんな褒め言葉を、初対面の女性に言えたのだろうか・・・?
後になって考えたら凄く恥ずかしくなってきた。
確かにお酒は入っていたが、酔っ払ってはいなかった。
自信はないけど、たぶん恥ずかしくもなく初対面の女性を褒める事が出来たのは、褒めてる時に女性の顔を見なかったからではなかろうか?
少しは目を合わせたが、後はずっと無茶ぶりをしてきた50代サラリーマンの顔を見ていた。
ここで気付いた。
『恥ずかしい事、照れてしまうような事は、一緒にいる人に同意を得るような話し方をすれば簡単に言える』という事です。
初対面の人と仲良くしようと思ったら、まずは何かしら相手を褒める事が必要だと思います。
それを簡単に言える人は良いのですが、そうでない人は是非隣の人を見ながら、同意を得るような感じで褒め言葉を言ってみて下さい。
隣の人も一緒になってその人を褒めてくれたら、より一層良い関係になれる事でしょう。
まとめ
まさか『居酒屋で初対面の女性を全力でべた褒め』するなんて思ってもいませんでした。
でもなかなか貴重で面白い体験が出来たと思っています。
また誰かを全力でべた褒めしたいです(・∀・)
もっとスマートで賢い他人の褒め方をご存知の方は、是非ぱすも(@jpasmo)に教えて下さい(`・ω・´)ゞ