寄附金控除について考えてみた。
なぜ善意でやっている寄附に対して、寄附をしたことを申請すれば税金が控除されるのだろうか?
2016年3月25日現在の税制では、寄附をした場合に2種類の寄附控除が存在する。
一つが『所得控除』
「その年に支出した特定寄付金の合計額-2千円」が寄付者の年間所得から控除されます(寄付金の所得控除)。 控除できる特定寄付金は、その年の総所得金額等の40%相当額が限度です。
もう一つが『税額控除』
「その年に支出した認定NPO法人等への寄付金の合計額-2千円」の40%相当額を、その年の所得税額から控除することができます。 対象となる寄付金額は、総所得金額等の40%が限度です。
どちらもこちらのサイト寄付金控除を受けるには|パーフェクト寄付ガイド|寄付サイトGiveOne(ギブワン)を引用させていただいた。もっと詳しく知りたい人はこちらのサイトを参照して欲しい。
認定NPO法人や公益社団法人など国が認めた団体に寄附をした場合に、上記2種類のいずれかを選択すると所得税、または住民税が控除される。
控除されるには確定申告が必要なのだが、『ふるさと納税』という形で地方自治体に寄附した場合には2015年より「ふるさと納税ワンストップ特例制度」という制度が創設されたため、こちらは確定申告をしなくても税金の控除を受けることができる。
寄附をしても税金が控除されることから、全額自己負担ではなくなる。
なぜ善意でやっている寄附に対して、税金の控除を受けることが出来、全額自己負担ではなくなるのか?少し疑問に思った。
誰に指図された分けでもなく、あくまで自分の意思で寄附をしているのに、その寄附金の一部を国が補助(税金の控除)してくれるというのはなぜなのだろうか?
控除される金額にはそれぞれ上限があるため、必ずしもみんなが同じ割合で控除を受けられるわけではないが、100億円の寄附をした場合には、何千万円もの控除がされる。
だからせっかく善意で寄附をした人が、税金対策だ!節税のための寄附だ!と言われるのだろう。
東日本大震災で100億円の寄附をしたソフトバンクの孫さんが、寄附金控除の申請をしたのかわからないが、申請をしていれば何千万円もの税金が控除されたことだろう。
つまり、国としては何千万円もの税収が減るということだ。
なぜ善意でやっていることに国が負担をするのか?
それは国が税収を減らしてまでも、国が認めた団体に対しての寄附を推奨しているということだ。
別に国が寄附をした人に対して、お情けで税金の控除をしている分けではない。
国がある意味で感謝の気持ちとしての税金控除なのだと、自分は理解している。
経済的にも、寄附という形でお金が動けば活性化につながることだろう。
では自分自身はどうするのか?ってことも考えた。
今の自分の総所得金額から計算すると、『税額控除』を選択した方が恩恵が大きく、年間で5万円の寄附をした場合、約2万円の控除となる。
つまり寄附金控除の申請をすれば、自己負担額としては約3万円という計算になる。
最初は自分がやりたくてやっている寄附なのだから、寄附金控除の申請はしないつもりでいた。
しかし、寄附金控除という形で国が寄附を推奨しているのであれば、しっかり寄附金控除の申請をして、その控除される予定の金額分を上乗せして寄附をしようと決めた。
自分はまとめての寄附ではなく、毎月決まった金額を寄附しているので、毎月の負担額が大きくなることは楽ではない。
それでも国が税収を減らしてまでも推奨しているのであれば、自分はその考えに乗ってみようと決めた。