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記憶のメカニズムを学ぶ『覚えない記憶術』著者:樺沢紫苑

覚えない記憶術2

今年1月に『読んだら忘れない読書術』の著者、樺沢紫苑さんが新刊を出されました。それが今回ご紹介の『覚えない記憶術』です。

“読んだら忘れない”は意味がわかりますが、“覚えない記憶術”というのは意味がわかりません。

覚えるための記憶術ではないのか?ぼくはそう思いました。

しかしこの本を読んで、記憶術というのは覚えるだけではないというのを知りました。

『覚えない記憶術』著者:樺沢紫苑

記憶を定着させる4つのステップ

記憶を定着させるには「理解」「整理」「記憶」「反復」の4ステップが必要だそうです。

ただ単純に「記憶」させるだけの勉強をするのではなく、「記憶」させるための「理解」と「整理」がまず必要となります。

「記憶」そのものに時間を使うよりも、事前準備としての「理解」と「整理」にしっかりと時間を使うことで、記憶力が悪い人でも無理なく記憶することができるのです。

例えば英語の勉強をする場合、ただ単に単語だけを覚えたいのであれば「記憶」するだけで良い。と思いますよね。

脳内のメカニズムを考えると、単語を覚えようと「丸暗記」しようとしてもダメなんです。

理解し、整理されていないまま強引に「丸暗記」しようとしても、それでは「意味記憶」なので、覚えにくく忘れやすいのです。理解、整理に十分な時間をかけることで、「意味記憶」が「エピソード記憶」化しますから、記憶しやすく、忘れにくくなります。

単語を覚えるだけでも、前後の文章と合わせてどんな場合に使う単語なのか、これを「理解」し、「整理」して「記憶」することで、「意味記憶」というのが「エピソード記憶」となり、より脳内に定着するということです。

とにかく「書く」ことが基本

「書く」ということは、運動神経を使って、手と指の筋肉を動かすということです。単なる脳内に存在していたデータが、「行動」に影響を及ぼしたわけです。

脳は「行動に影響を及ぼすデータ」を重要だと判断するため、「書く」という行動によって記憶がより定着するのです。

行動に影響を及ぼせば何でもいいかと言うと、そうなんです。だから、極端な話走りながら記憶しようとすると、行動が伴うために記憶力はアップするということです。

「何かを覚えたい」と思ったのなら、それを書いて、書いて、書きまくればいい。「書く」ことが、「記憶する」ことそのものと思ってもいいくらいです。

この一文だけを読むと、何て古典的なことを言ってるんだ!とも思いますが、昔からの「書いて覚える」というやり方は間違っていなかったってことでもあるんですね。

記憶のゴールデンタイムは「寝る前」

睡眠時間を3時間や4時間に削って勉強したり、徹夜で勉強したりしても、記憶は定着しないし、学習効果も得られないということです。

記憶の定着には睡眠時間が6時間必要ということなので、睡眠時間を削っての勉強はやらない方がいいんですね。

さらに記憶にはゴールデンタイムがあって、それが「寝る前」ということです。

「寝る前」に暗記して、そのまま眠ってしまおう

これは記憶を定着させるのに1番の方法のようです。

人間は寝てる間に、起きてる間のことを整理し記憶します。だから昼間に覚えたことよりも、寝る前に覚えたことの方が新鮮で記憶に残っているため、より定着させやすいんですね。

まとめ

覚えない記憶術1

△今回もかなりの学びがあったことを、この付箋が物語っています。

上記で紹介した以外にも、誰かに教えること(アウトプット)を意識することで、自分の頭に印象づける。ということも教えてくれています。

これは『読んだら忘れない読書術』でも、口が酸っぱくなるほど樺沢さんが言っていたことです。

記憶術というのは、『覚えたことをいかに定着させるか』ってことだったんですね。

記憶を定着させる方法というのが、本書では詳しく説明されているので、気になった方は是非読んでみて下さい。

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試験勉強中のぱすも(@jpasmo)には、かなりタイムリーで参考になる本でした! 最後まで読んでくれてMahalo…(`・ω・´)ゞ